嘉数中日記第373回   平成31年3月8日

卒業式 全員で力を合わす


今日は卒業式試演。全校生徒で式典を構成していきます。

3月9日になったから卒業するわけではない。

「中学校でやるべきこと、学ぶことはすべてやった。」

「だから卒業するんです。」そう言ったのは5年前の生徒会長荻道盛之祐君だった。

最後の全校生徒による合唱は「大地讃頌」。壮大なスケールの土の歌です。

試演の後、特別表彰があった。成績優秀賞。創立57年、初めての快挙です。

三年間一度も席次一位の座をゆずることはなかった。

そしてなにより嬉しかったのは、まるで自分のことのように心から喜んでその力を認めたみんな。式場がとても暖かい雰囲気に包まれました。来週の合格発表に向けて素晴らしいスタートとなりました。
すべてが本物として動いています。努力、力、勇気、賞賛、目に見えない大切なものが大きく育ちました。

保護者の皆様へ                                                                  宜野湾市立嘉数中学校
最後の授業「卒業式」へのお願い                                             校長  仲田 丘

       どうして花束や風船、お菓子は駄目なんですか?

 嘉数中学校の教育活動につきまして、日頃から御理解と御協力を賜り深く感謝申し上げます。
 嘉数中学校では、「在校生、保護者をはじめ、地域の方々に祝福される感動的な卒業式」をめざしてこれまで取り組んで参りました。お陰様で昨年度は、関係各位のご協力により、大きな感動と共に卒業式を終えることができました。

  昨年、卒業式が終わり、お誉めの言葉をたくさんいただきました。しかしその中で「どうして花束や風船、お菓子の贈り物は駄目なんですか?」という質問も多くありました。このことについて改めてご説明いたします。
  まず卒業式の式典そのものがすべて生徒、職員のみで行われていることです。
会場の内外を飾る花はすべて美化委員が育てます。今年も2019年3月9日(卒業式)に満開になるよう逆算して学校で大切に育てています。その数3000本です。会場設営は全校生徒で、舞台の壁画は美術部が、式典演奏は吹奏楽部、合唱練習、送辞、答辞、トイレの清掃、スリッパの準備・・・・・・企画、立案、運営、そして片付けまで、そのすべてを生徒職員で行います。当日は1300人規模の大イベントです。これほどの規模の式典を自分達で準備し、さらにその主人公は自分達なのです。式典は3時間。生徒達の力が試されます。頭、心、体、すべてはこれまでの日常の積み重ね。普段やってないことをこの日だけ出来るということはありません。本番までに卒業証書授与などの試演はありますが、それ以外はシナリオを各担当部署が読み込んでの一発勝負となります。3年間学んだすべてを出し切って式典を成功させ学舎を後にする、それが最後の授業「卒業式」なのです。
 昨年度式の後、ある運動部の保護者の方が「3年間休みの日も含めて本当にお世話になりました。お礼に心ばかりのものを差し上げたいのですが、贈り物は遠慮して下さいということですのですみません、本当にありがとうございました。」と顧問教諭と言葉を交わす場面がありました。
 校門を出た後、道の向こうで高校生がお菓子のぶら下がった帽子を卒業生にかぶせました。しかしすぐに帽子をとり「すみません、ここでは受け取れません」と返す場面もありました。
 ここに本物があると思います。
3年間心を込めて時間をかけて感動と共に作り上げた「自信」「誇り」「他者への配慮」
がそこにあります。
卒業証書と一輪の花を抱いて、祝福の言葉に包まれる最後の授業を見守って下さい。

大切なものは心で見ないと見えてこない
大切なものは見ようとしないと見えてこない

この言葉を最後の日まで、子ども達と実現できればと考えています。


※詳しくは嘉数中学校公式HP 嘉数中日記第247回 「圧巻の卒業式 三時間の静粛」
               嘉数中日記第248回 「本物を邪魔するもの」
                          をご覧下さい。




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