嘉數中日記第353回   平成29年9月25日

劣勢をはね返せ!

練習と演出効果、自信を持って乗り込んだ県総合陸上競技場、しかし他の学校はすでに応援を始めていて大盛り上がりでトップギヤー状態。

スタートダッシュで会場をびびらせ、一気に嘉数のペースにもっていく計算は真逆のスタートとなった。声が出ない。のれない・・・・・・・応援席全体に重苦しい雰囲気が漂う。こうなると応援団は本当に苦しい。

しかし、その苦しむ応援団を勇気づけたのは他でもない、応援される立場のトラック、フィールドの選手達だった。


「応援団のみんな、ありがとう、競技は任せて、嘉数の応援すごいぞ!びびらず行け!」力強い選手の戦う姿が嘉數中スタンドの背中を押す。

大音響の競技場の中でも選手の声、思いはしっかり伝わる。心に届く。「よっしゃ!任せとけ!大丈夫だ!」暑い夏を一緒に走り抜けたKAKAZUのスピリッツがここにある。応援団長「みんないくぞ〜〜!」「オーーーー!」



一度スイッチが入れば、持ち前のパワー全開、圧倒的なパフォーマンスが一気に爆発する。とにかく別格。選手と応援が一体となったミラクル応援団。

そんな中、快晴の空が突然暗くなり、大雨の戦いとなります。

前を見ることさえ難しいほどの豪雨。それでも嘉数中「ゼッケン2番」を胸に、選手は走り抜けます。


雨は降り続け、トラックは鏡のようになるほど。

自慢の大応援旗もポンポンも雨を吸い込み、次第に重くなるが、逆に悪条件の中の応援がますますヒートアップ!

さらに雲は厚くなり、まるで月夜のレース。しかしゼッケン2番、次々と勝ち残ります。

途中雷注意報が発令されたため、競技は30分の中断、全ての応援席の生徒は撤収となりました。一番の感動の閉会式は選手のみの略式となりました。スタートの劣勢で苦しみながらもお互いで励まし合い感動の一日となりました。

 結果
  男子2位 女子8位 総合4位   
  参加校最多の得点で応援団賞  最高得点は去年に続き2年連続




大会を終えて

 選手団も応援団もこの大会の取り組みを通して「礼節」と」「規律」を大切にしました。どちらもこの大会に向けて結成された一度限りのチームです。しかし今は長い伝統をもつ、陸上部、応援団部と言ってもいいような素晴らしいまとまりのあるチームに成長しました。結果陸上は男子が2位。1位とはわずか2点差。女子もかつては予選さえ通過できなかった共通女子400MRが決勝に残り表彰台に上るなど、全ての選手が自分より力のあるものにひるむことなく向かっていく感動のドラマを見せてくれました。いつか取りたいとあこがれていた応援団賞、それが去年、突然最高得点の受賞となり、今度は2連覇のプレッシャーと戦った応援団リーダーの皆さん。気がつくと最後は163名という大集団になっていました。
 結成から、解散まで本当にいろんな事がありました。つらいこと、悩むことのほうが多かったはずです。でもどうして途中でやめずに続けることができたのか。
 知っているからです。苦しさの向こうにある感動を知っているのです。その扉を開いてくれた、見せてくれた、教えてくれたのは先輩達です。それを引き継いでまた新たなページを開いたのです。またひとつ強くなった。

 

  目標を持って、我慢の川を渡り切れ!
          2017は残り半分!
              さらに新しい扉を開け!