「ありがとう貸しといてね」

満開の桜のように爽やかに子ども達は笑顔で巣立っていった。
人としての美しさ、謙虚さ、やさしさ、ぬくもりを教えてくれるお話を最後に紹介します。
「ありがとう 貸しといてね」
中学生の頃、親に頼まれてトゥシビースージの家へお祝儀を届けることがあった。その時、お祝儀を渡した後、お年寄りの方がそろって口にしたのが
「ありがとう、貸しといてね」
必ずこう言って、お礼の記念品を渡してくれた。
卒業生の皆さん
卒業式はあなたが「育ててくれてありがとう」と感謝する日であってほしい。
記念のお祭りグッズを幾つもらえるか勝負する日ではなく。
お祝いの主人公でありながら
「ありがとう、貸しといてね」って
「次はあなたのお祝いが楽しみだね」って
相手に気遣える大人になってほしい
やさしさ、ぬくもり、気づきのある大人になってほしい
あなたの中学校生活がそうであったように
美しいものを 美しいと感じ
そうでないものを不快に思い
美しいものに変えていく
そんな大人になった
あなたとの再会を期して
約束です