嘉数中日記第349回   平成31年1月4日

感動、涙、涙の香港遠征


2018年12月27日、いよいよ香港遠征が始まった。

荷物を積み込み、那覇国際空港VIPルームで出国手続きの書類作成。自分の書類は自分で作る。みんなの香港が始まった。

一人一人出国手続き。緊張の一瞬です。

無事許可が出て飛行機に乗り込みます。まずは中華航空で台湾へ。

初めての国際線。「おい、あまり浮かれるなよ!」

徐々に出国したことを感じます。

台湾到着。今度は香港入国手続きの準備です。





全ては経験です。

無事香港到着。香港国際空港にずらり並ぶ、嘉数中学校指定ジャージの眩しいブルー!

入国審査を終え、荷物輸送が始まります。5日分の自分の荷物、そして楽器、予め想定した通り、役割分担で動きます。

全てシナリオの通り。初めて来たとは思えない見事な流れです。

そして異動。

最初の夕食は北京ダッグ!いきなり驚きのメニューです。

まずはしっかり食事ができること。これが遠征の第一条件です。

元気いっぱいです。日頃の訓練がでます。

異なることを楽しむ豊かさ。

翌日はダウンタウンにある日本領事館 訪問。12月28日 11時〜11時半。
在香港日本国総領事館 首席領事 廣田司様と。

面会時間を終えた後もやさしく声をかけていただきました。

本当に貴重な体験でした。

領事館は後ろのビルの47階。普段は46階ですが特別に47階の領事執務室でお会いすることができました。心から感謝です。

そして本隊と合流して昼食会場へ。

見る、聞く、香り、五つの感覚で感じるもの、全てが違う。

「本当に香港に来たんだ・・」と実感する瞬間でした。

食事の後はいよいよ地元の学生バンドとの合同練習。

お休みの中学校を貸してもらいました。熱烈歓迎です。

なんと体育館はエレベーターなしの7階。安仁屋先生、もう一息です。7階までこのようにみんなで迎えてくれました。



中ではさらに熱い熱い歓迎でした。

そして練習開始。一気に熱が入ります。

最後は合同の「国民の象徴」の演奏。その後は・・

高校生、大学性の混じったユースバンドが交流会でもてなしてくれました。

言葉は通じないのですが、どんどん打ち解けていって、大いに盛り上がりました。「子どもの力はすごいな」と驚きの連続でした。






「嘉数中学校でやってることは世界に通用する」と実感した瞬間でした。異文化の中で積極的に溶け込む姿勢は感動でした。頼もしく思えた。

最高の一時をありがとうございました。


その夜は夜景の見学へ。香港のエネルギーを感じます。

12月29日、いよいよパレードへ。


会場へ入って、空気感が変わる。イメージを揃えます。









ところが予期せぬことが起きた。予め送ってもらった資料と実際の会場が違っていた。

準備していたパレードができない。

開演まで30分を切っていた。

バンドはすでに待機してイメージトレーニングに入っている。

迷っている時間はない。

直前で急きょパレードを作り直すことになった。

驚く生徒達。しかし迷っている時間はない。

作り直したパレードを練習する時間もない。頭の中で確認しての一発勝負となった。

次々と伝えられる。「準備したパレードは忘れて指示の通り書き換えて!」

ここに本物がある。

やってきた事しかできない。だから自分達がここへ来た。

鍛えてきた「自信」と「誇り」。それが奇跡の力を引き出す。




そして開会式。頭は作り直したパレードでいっぱい。



外国勢参加者として代表挨拶。

そして本番。見事の一言に尽きる。直前で作り直して、確認することもできずに挑んだ本番だったがみごとにやり通した。


目の前のイレギュラーを乗り越える力があるか。確かめられていたのかもしれない。

ホッと一息、緊張の初舞台が終わった。

笑顔がもれます。「いや〜、あぶなかったな〜」

この日の夕食はインドネシア料理、香ばしい異国の料理が食欲をそそります。

全員体調も万全。慣れてきた!順調です。

ホテルでミーティング、いよいよラストステージです。

緊張、笑顔、そして緊張。ツアーは続きます。

そして12月30日。朝食の後のミーティング。

泣いても笑っても、今日のステージがこのチームの最後となる。しっかりやりきろう。

そして本番。言葉はいらないと思います。2018嘉数中マーチングバンドの勇姿をご覧下さい。圧巻の演技です。








最優秀演奏賞を頂いた。感動だった。しかしそれと同じ、いやそれ以上に、文化の違いを柔軟に受け止め、そして自分達の世界は寸分ぶれることなく、堂々とやり遂げた。それが最も感動だった。
ひとつのマーチング・バンドだけではなく、素晴らしい大使として両国を、世界をつなげた実りある五日間となった。
最後の曲が始まった時、みんな涙をこらえるのに必死だった。多くの方々に支えられて実現した今回の香港遠征。それに答えようとするメンバーの重圧は想像以上のものがあったに違いない。
演技終了後、全員が泣き出した。
「緊張はしなかったけど、終わった瞬間に涙が溢れて止めることができなかった・・・・。」
中学生の眩しい感性が輝いていた。



支えて頂いた多くの方々に心から感謝します。
嘉数中学校は走り続けます!









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